優良事例集

世界を狙うサムライファーマー

京葱SAMURAI株式会社/森上翔太さん/新規就農
平成31年に設立したばかり、京都ブランド野菜の代表格「九条ねぎ」生産に特化したチーム「京葱 SAMURAI株式会社」。メンバーは3人、それぞれが九条ねぎ専門の若手農業法人の経営者です。取締役副社長の森上翔太さんは「あぐり翔之屋」の代表。1社ではできないことを3社で解決しています。チームの総面積は京都でもトップクラスを誇っており、京都の農業界に革命を起こし始めています。

九条ねぎ農家3人の出会い


森上さんは非農家出身。「自分で何かやりたい!」と、人が生きていく上で不可欠なもので、高齢化する社会でも役に立てるはず、と「農業」に可能性を見出します。当時は全く人気のない分野で、周りにも農業を目指す人はいませんでしたが、これはチャンスと飛び込みました。そして農業大学校卒業後に渡米、大規模なファミリー経営の農業を働きながら学びます。帰国後は群馬県の野菜農家、府内の九条ねぎ農家を経て、2015年に27歳で独立、株式会社あぐり翔之屋を設立しました。自身の名前にもある「翔」の字は、翔(か)ける。産業として世界を目指す決意が込められています。設立後に高校の同級生で部活仲間の山本さんと再会し、東京の農業セミナーでは村田さんとも出会いました。世代や感覚、京都から「九条ねぎ」で新しい農業を発信しようと志も同じ。意気投合し3人で「京葱SAMURAI株式会社」を立ち上げました。


チームとして目指したことは?


まず量で勝負します。通年安定供給で年間100ha、出荷量約5,000トンまで拡大を目標にしています。国内に関しては、資材や運賃が上がる一方で、作物の価格は下がっているのが現状です。ゆくゆくは「SAMURAI」ブランドで海外展開も狙います。「農業にプラスアルファで、もっと面白いことをやっていきたい!」と熱く語ります。「生産者」の枠を越え「農業で日本を変えよう」とエネルギーに満ちたイノベーター集団です。理念だけではなく、見た目も中身もカッコイイ、社会に「impact」を与える農業を目指しています。


九条ねぎで変える!?チェンジメーカーとは


「個ではできないことをする」を前提に、大規模だからできること、意味のあることを仕掛けようと、社会との繋がりに力を入れています。現在の農業の課題には、自分たちで変えられる部分もあります。農産物の単価が低いこと、安心への不安、担い手不足…それらは生産者が「作って売るだけ」で、伝えて来なかったことにも要因がある、と考えます。同業者、流通業者、消費者…今は繋がる手段がいくらでもあります。目立つ存在になり、発信することでより多くの人に向けメッセージを届けます。また「持続可能な開発目標(SDGs)」もテーマとして考えています。農業に限らず、規模を拡大した時にいかに展開できるか−標準化の仕組みは大切で成長の分かれ目です。「利益追及だけであればもっと簡単。困っている人の役に立つビジネスに価値があり、農業でもそれができるはず」とサムライは考えます。世界を知る今の若者だからこその感覚で、社会の変化に対応します。


これまでの成果は?


設立時30haだった農地は35haに、出荷量は1,000トンにまで成長しています。農地の拡大は耕作放棄地の削減にもなっています。また、価格が上がらない中で、いかに販路拡大を増やせるか、コストを下げられるかは重要です。3社それぞれの情報をウェブ上で共有、共に課題解決にも取り組んでおり、全体の業務効率、レベルアップへと繋げています。それでもまだまだ改善の余地を感じており、更なる成長を見込んでいます。


One for all


それぞれがお互いを想い、足りない部分を補い、切磋琢磨できる信頼関係の結果が今です。お客様と繋がるのが得意で頭の回転が早い村田さん。直感型で人を惹きつける天性の才能がある山本さん。ワールドワイドな視点を持つ森上さん。既存のお客様はそのまま、新規のお客様は売上も完全に3等分する、全てオープンで平等です。向かう方向が同じため、異なる意見も尊重し、結果的に最善策で進んで来れました。共通点は「楽しいこと好き、ノリがいいところ」と部活自慢のよう。「3人共、行動力もあります」芯はしっかり、明るく楽しく、九条ねぎを片手に世界へ切り込む、令和のサムライです。

住所京都府久世郡久御山町中島南城77-1
代表者名森上翔太
作目等九条ねぎ
従業員
URLhttps://kyonegi-samurai.jp/

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