優良事例集

高い品質を守りながら、労働環境改善にも積極的に取り組む

有限会社常陸牧場/矢吹和人さん/ホワイト企業
繁殖から肉豚の出荷までの一貫生産で自社ブランド「橅豚(ブナブタ)」の飼育をしている有限会社常陸牧場(以下、常陸牧場)。繁殖豚(トン)と呼ばれる母豚600頭、出荷用に肥育(食用目的で太らせること)している豚8000頭、そのほか母豚候補や雄豚を合わせて、全部で約9000頭を飼育。茨城県と福島県の山間にある茨城県久慈郡大子町に位置し、南斜面につくられた豚舎を、交配から分娩のエリア、離乳舎エリア、肥育エリアと3つに分け、成長するにつれて山の上から下へ移動させています。繁殖と飼育のエリアを分けることで、病気の感染拡大を防いでおり、指定の病原体を持たないSPF認定を受けています。

経営をする中で守り続けているビジョン


安心、安全、安定した品質を守りながら、より一層のクオリティー向上を目指しています。気候の変動やアクシデントで出荷頭数が落ちることがあっても「取引先やリピーターのお客様が、橅豚の出荷を待っていてくれることがありがたい。信頼に応えたい」と、矢吹さんは考えています。


効率的な働き方への環境づくりとは?


現在、矢吹さん含めた役員2人のほか、経理担当者、従業員3人および外国人研修生3人が従事しています。基本の勤務時間は、8~17時(90分間の昼休み)。サマータイムとウィンタータイムを設けており、それぞれ7~17時(昼休みを延長)、8~16時 と季節に合わせて効率よく働けるようにしています。豚の給餌や清掃といった単純労働については設備投資により機械化してあるので、従業員がやる必要がない上、決まった時間に縛られることが減ったため、用事があるときは早く仕事を終えることも可能です。従業員の仕事としては、繁殖作業、生まれた時にワクチンを打つ、病気の治療、出荷する豚の体重を測る、といった専門的なものになります。休日はシフト制で4週6休を導入、そのほかに有休を1日設けています。ゆくゆくは完全週休2日制を目指しており、次の設備投資で導入する予定です。


従業員のやりがいにつながる豚舎管理とは?


従業員は入社後3カ月間で全飼育エリアを経験、その後、適性に応じてエリアを担当します。担当エリアが決まると1年目から1人で豚舎の管理を任されます。毎月、担当した豚舎の豚の健康状態や出荷頭数などを成績として数字化し、振り返りの勉強会を行っています。数字は給与にも反映されるので、従業員のやりがいにつながっています。積極的に規模拡大を進めており、飼料を液体に溶かして給餌するリキッドフィーディングシステムなどの新しい機械や技術の導入により、パソコンで管理する仕事が増え、若い従業員の活躍の場が広がっています。「若い従業員の覚えが早くて助かっている」と、矢吹さんは信頼を寄せます。


経営していく中で大切にしていること


常陸牧場は品質の高さに定評があり、これまで数々の賞を受賞しています。特に全国の生産者が出品する東京食肉市場豚枝肉共励会(一般社団法人東京食肉市場協会主催)においては、平成29年度に最高賞である名誉賞を受賞、豚枝肉史上最高額の単価を記録しました。平成30年度も次点の最優秀賞を受賞し、「手をかけるほどに結果が目に見える」と矢吹さんは自信を覗かせます。一貫生産のおかげで地元のスーパー含めて最終的な卸先が分かるので、消費者の喜びの声が直に聞こえてくるのも励みになります。

住所茨城県久慈郡大子町高柴4382
代表者名矢吹和人
作目等養豚
従業員役員等3名、常時雇用社員3名、実習生4名
URLhttps://www.bunabuta.jp/

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